HDL企画『偶然、引かれた線』【街歩き編】開催のお知らせ

ヒロシマ・ドローイング・ラボ(HDL)では、2025年4月29日から5月17日まで『偶然、引かれた線』【街歩き編】を開催します。本企画では、作家の住んでいる場所や環境、生活の中で関わる人々との交わりなどから「ヒロシマとの関係性」をテーマに作品を制作し、それらを広島市内の街中に設置します。【街歩き編】では、作家が記した作品の手引きをヒントに、鑑賞者は実際に街を巡りながら作品を観ることができます。

被爆80周年という節目の年を迎えるにあたり、アーティストの視点からヒロシマとの関係性を探り、鑑賞者それぞれの視点やルートで広島を見ていくことで、点の集積が線となるように、自己から他者へ、個人から社会へ、現在から過去へと想いを馳せ、ヒロシマ(平和)への思いを未来へとつなげます。


※ 作品の手引きは、HDL入口(ブラック画材入口)に設置しています。【街歩き編】では、まちなか展示がメインとなりますが、4/30-5/2、5/7-5/10、5/12-5/17の期間はHDL(ブラック画材4階)にて作品関連資料展示をご覧いただけます。今年8月に開催予定の『偶然、引かれた線』【8・6 編】では、今回制作した作品を展開・再構成しHDLにてギャラリー展示を行います。


〈作品の手引き〉を下記Dropboxよりダウンロードいただけます。是非、まちなか展示巡りにお使いください。

https://www.dropbox.com/scl/fo/mm447f2l3bctpvbodhxc2/AEn-XKu2pa91LsUmR9LMFbU?rlkey=vc4n8hpsvjk2pokrsnehehca6&st=z8ryv5o2&dl=0


【開催概要】

企画名:偶然、引かれた線【街歩き編】

会期:2025年4月29日(火・祝)~5月17日(土) 10:30-17:30 日・祝休み 

*まちまか展示(屋外)は会期中無休

アーティスト:井原信次、江森郁美、手嶋勇気、福田惠、古堅太郎

会場:Hiroshima Drawing Lab(HDL)

広島市中区鉄砲町4-5ブラック画材4階+まちなか展示

入場無料


【アーティスト紹介】

井原 信次 Shinji IHARA 作品イメージ①

1987年 福岡県出身。2012年東京藝術大学大学院美術研究科絵画専攻修了。主にポートレイトを描くことを通して、自己と他者の関係性やその境界について考察・制作を行う。近年はこれまでの絵画表現に加え、様々なアプローチ方法を取り入れながら実験的な作品制作の試みを続けている。主な作品に、自己や身近な存在を投影した「LIFE」シリーズや、南極へ向かう船旅での出会いを描いた作品「Love Your Neighbor」などがある。近年の主な展覧会に、個展「Abstract Concept」(KEN NAKAHASHI、東京、2024年)、「Herbert Smith Freehills Portrait Award 2024」(National Portrait Gallery、ロンドン2024年)、「美男におわす」(埼玉県立近代美術館/島根県立石見美術館、2021年)。


手嶋 勇気 Yuki TEJIMA 作品イメージ②

1989年 北海道生まれ。写実絵画の技法研究と制作を経て、即興的でドローイングのような絵画を制作する。主な題材として広島の風景を描く作品は、戦後広島の画家たちが街並みをたくさんスケッチした事実を下敷きに、作家自身がその土地の歴史や営みとどう関わるのかを模索する試みである。主な展覧会に「ハイライト+リレーションズ[ゲストアーティスト:手嶋勇気] 」(広島市現代美術館、 2024 年)、 「VOCA 展 2022 現代美術の展望─新しい平面の作家たち」 (上野の森美術館、2022 年)、 「個展:ひろしまスケッチ vol.2」(EUREKA、福岡、2022 年) など。ディレクションに「原民喜 -かすかにうずく星-」(ギャラリー交差 611、広島、2018 年)


江森 郁美 Ikumi EMORI 作品イメージ③

1987 年長野県出身。2012 年広島市立大学大学院芸術学研究科美術専攻修了。自身で見た風景や人物、静物などから感じたことを題材に、客観性を持つ絵画を目指して制作している。Lapis Gallery(広島)と高輪画廊(東京)にて定期的に個展を開催。ヴェロン會の同人として高輪画廊(東京)、一宮市三岸節子記念美術館(愛知)、Véron(フランス)などでグループ展に参加。近年の主な展覧会に、個展(2025年、Maison Jean Cousin、Sens/FR)、「clair- obscure」(2020~24 年、高輪画廊、東京)、「第11 回前田寛治大賞展」(2023 年、倉吉博物館、日本橋高島屋)、「いのちのありよう」(2023 年、GalleryCafe 月、広島)などがある。


福田 惠 Megumi FUKUDA 作品イメージ④

1976年、広島⽣まれ。広島市⽴⼤学で学んだ後、ベルリン芸術⼤学でレベッカ・ホルンに師事。インスタレーションや科学、写真や⾳楽など、様々な分野及び表現領域を超え、現代社会と私たちの⽣活をエコロジカルな視点から紐解く。近年の主な展覧会に「瀬⼾内国際芸術祭2025」(旧瀬居中学校、2025年)、「⼀⽇は、朝陽と共に始まり、⼣陽と共に終わる」(SLAP、2023年)、「Each Day Begins with the Sun Rising」(ベントン美術館、2022年)がある。安⽥⼥⼦⼤学造形デザイン学科専任講師(現職)。また、広島の歴史を背景に、未来の⽂化的⼟壌から現代に⽣きる私たちの⼈⽣をどのように豊かにできるのかという問いから、様々な専⾨家が交錯するためのプラットフォームとして、コレクティブ「Yellow River College」を主催している。

www.megumifukuda.com


古堅 太郎 Taro FURUKATA 作品イメージ⑤ 

1975年広島県生まれ、広島県在住。2010年、ドイツ、ベルリン・ヴァイセンゼー美術大学大学院彫刻科修了。広島における記憶や歴史のデコロナイズに注目しながら、過去の想起のシステムや、そこからこぼれ落ち、忘却されていく歴史に着目しながら作品を制作。近年の主な展覧会に、個展「透明な記念館」THE POOL(広島、2022年)、「流転のなりゆき」カスヤの森現代美術館(神奈川、2023年)、「KANTEN 観展: The Limits of History」apexart(ニューヨーク/アメリカ、2023年)、「1日は日の出と共に始まる」ポモナ大学ベントン美術館(クレアモント/アメリカ、2022年)など。


本企画はHAGW2025に参加しています🫶

https://hagw.jp



【作品紹介】